木造住宅の設計において構造計算をしないケースがほとんど。
ですから、木造住宅は構造計算をしないで設計をすると建築基準法に適合しても耐震診断ではアウトになるということが現実にあるのです。
ところが、木造以外では必ず構造計算をして設計されている。
この構造計算の有無が大地震時に命を奪うか否かの違いなのです。
よくマンションが全壊と報道されますが、確かに金額の面で補修をする費用がかかるという意味では全壊でも、人の命を奪うほどこわれるかというとそうではないのです。
もちろん施工が悪いという恐れはあります。
しかし、木造の戸建住宅以外の建物はきちんと構造計算をしてますので、どういうふうに壊れるかということはあらかじめ明らかになっているのです。
構造計算をしない木造住宅については、どこから壊れるか、どのように壊れるかということをきちんと検討していません。
しかし、これまでの数々の実物大の実験の結果から分かっていることは、1階部分が2階に押しつぶされて壊れるパターンが圧死を招く可能性が一番高く、全壊とされる木造2階建て住宅の典型的な壊れ方といっていいのです。
このことを、このサイトでは繰り返し訴えていますので、それぞれのページを参照いただければ幸いです。
東日本大震災、3.11では実際に阪神・淡路大震災、また、熊本地震の時と同様に耐震性の低い木造2階建て住宅は1階がぺしゃんこになって潰れています。
3.11も風化しつつあるということは否めないのですが、そもそも、木造二階建て住宅について1階がぺしゃんこになる可能性が高く、寝室を設けることは適切でないという話はまだ新鮮なので、風化以前に、新しい(ちょっといまさらと言う感じはしますが)ネタとして普及をしていければと考えています。
この記事へのトラックバック
スポンサーリンク
この記事へのコメント