建築基準法違反の小学校のブロック塀で高槻市の小学生が亡くなり、全国でブロック塀の撤去が始まるがのだが、民間の石積み塀が崩れて高齢者が亡くなったことについては、ほとんど報道されていないという問題があるのです。
ポイントは、もし自分の家のブロック塀や石積み塀が道路側に倒れて小学生や高齢者など誰かが亡くなったり、けがをした場合の責任は、当たり前だけれども、そのブロック塀などの所有者にあるということです。
今回、自治体が必死でブロック塀対策をしているのは、自治体が所有するブロック塀などで死者やけが人が出た場合の責任は自治体にあるということが明らかだからです。
これは、個人の場合も同様であり、今回の事件を踏まえて、個人も人を殺したということであり、このことを各個人も自覚しなくてはならないということが非常に大切なことなのです。
いつ、あなたが殺人ブロック塀を放置した過失により責任、損害賠償請求を負うかもしれないということは、よく自覚しておく必要があります。
なお、一般的にブロック塀などの診断だけするのであれば、むしろ、ブロック塀を撤去する、低くするといった工事の見積もりを直接取った方がいいでしょう。
一般に診断は有料です。工事のための見積もりは無料のところが多いので、複数の業者に声を掛けるのがよいでしょう。
以下は、各自治体の動きです。自己保身のために一生懸命やっているというと言い過ぎですが、自治体の管理するブロック塀などには自治体の管理責任があるため自治体はことさら取り組まざるを得ないのです。
Yahoo!より、
3小学校のブロック塀撤去 大阪北部地震受け田辺市
6/27(水) 17:00配信 紀伊民報
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180627-00354113-agara-l30
記事より、
・和歌山県の田辺市教育委員会は27日、田辺第一小学校(上屋敷1丁目)のプール沿いに設置されたブロック塀の撤去工事を始めた。市立の幼稚園や小中学校を緊急点検した結果、危険性が高いと判断した。同様のブロック塀がある田辺第二小と上秋津小でも、早急に撤去に取り掛かる
・田辺第一小、田辺第二小、上秋津小のプール沿いに設置されたブロック塀については▽擁壁の上にブロック塀がある▽道路からの高さが2・2メートル以上ある▽ブロック塀が高さ1・2メートル以上で、強度を確保する「控え壁」がない▽通学路に面している―ことなどから、高槻市で倒壊したブロック塀と似ており、早急に撤去する
・ブロック塀を撤去した後は仮設のフェンスを設置する予定。それまで、プールの授業は中止
「ちかづかないほうがよいかべ」イラストで子どもに説明
6/27(水) 16:26配信 朝日新聞デジタル
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180627-00000078-asahi-soci
記事より、
・地震後、防災の専門家がどんな塀や壁が危険なのかを紹介した子ども向けのイラストを作成。SNSで公開したところ、学校関係者らから問い合わせが相次いでいる
・防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の島崎敢(かん)特別研究員(42)が作り、大阪北部地震の発生から2日後の20日、自身のツイッターで公開
・島崎さんは「親子で通学路の点検をすることに加えて、子ども自身が『揺れたらどうなるか』を想像できることが大切。危ない壁を迂回(うかい)したり、通る場合も壁の前で遊ばず素早く通るなど、リスクを減らすことができる」
・島崎さんは他に、災害時の瓦の落ち方などを説明した「瓦屋根編」、自動販売機が倒れる可能性などを説明した「その他編」も、今回の地震後に公開
この自動販売機の部分については??
一般社団法人 全国清涼飲料連合会のホームページの以下には、自動販売機の転倒リスクは低いということが分かっているとある。煽りすぎでは?
http://www.j-sda.or.jp/sp/qa_view.php?id=95&cat=7
Q 自販機は、地震のときに転倒したりしませんか?
A 東日本大震災の際、津波で流出した自販機はありましたが、地震で転倒したものはほぼありませんでした。
自販機業界4団体(全清飲、一般社団法人日本自動販売システム機械工業会、日本自動販売協会、日本自動販売機保安整備協会)は、地震による自販機の転倒防止・安全への取り組みとして、2008年に自販機据付規準を制定しました。
自販機の耐震技術に関する研究も積極的に行い、地震に知見のある研究者や行政関係者からも意見をいただきながら、加振テストなどの検証データに基づいた設置方法を定め、JIS基準同等以上の安全性の確保に取り組んでいます。
また、さらなる設置規準の理解と設置技術の向上を目指すために、2010年より「自販機据付講習会」と「検定試験」を毎年行っています。
今回の大阪北部地震は短周期の地震が短時間であったために、大地震でよく被害のある木造住宅や木造アパートの倒壊がほぼありませんでした。
しかし、これはたまたまそういう地震であったためであり、決して耐震化が進んだ結果などではないのです。
熊本地震のような地震が大阪で起これば、熊本地震の時と同じように木造住宅や木造アパートの1階が層崩壊して2階が上から落ちてくることで多くの人が亡くなることになります。
改めて、2階で寝よう!ということをこの機会に併せて知って欲しいのです。
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