阪神・淡路大震災から助かった夫婦、1つ覚えるなら、「1階では寝るな」だと思う。

阪神・淡路大震災から助かった夫婦、1つ覚えるなら、「1階では寝るな」だと思う。
以下の記事は、いいところまで行っているのに残念なところ。
実は、阪神・淡路大震災でも災害においては、死んだ人を思う、という形で死んだ人にフォーカスされることが多く、生き残った人にはあまりフォーカスされない。
生き残るためには、どうやって生き残ったのかが鍵になり、教訓となるのだが。
以下の記事は、生き残った人の証言。
せっかくの一番大切なことを語っているのに、肝心なポイントに語っている本人たちも記者も本質に気がついていないようだ。
記事の中でもっとも大切なのは以下の部分。
 1階の居間で寝ていた2人の上に天井が崩れ落ちてきた。
 震災の後、君子さんは恐怖心から1階で眠ることができなくなってしまった。膝が悪くなった今でも階段を上がって寝ている。
このブログのテーマである、2階で寝よう!、を広めるのに、まさに重要な証言。
1つ目は、古い木造住宅の1階の居間で寝ていたから大地震で恐ろしい、死ぬかもしれない体験をしたということ。
そして、2つ目の部分がマイナスに捉えられるが、命を脅かされる経験をしたからこそ、危険な1階で眠ることができなくなってしまったのだ。
特に記事の中では2つ目のマイナスを強調する、膝が悪くなった今でも階段を上がって寝ていると、極めて否定的なフレーズがあるが、大地震で2度と死ぬような目に遭いたくなければ当然の行動で、賢い行動と本来持ち上げる必要があることだ。
「1つでも覚えて助かって」は、やはり、2階で寝よう!、なのです。

Yahoo!より、
阪神大震災28年 「1つでも覚えて助かって」 生き埋め体験を語り続ける夫婦の思い
1/16(月) 19:00配信
産経新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/1e52778faeb22700f650d263675d495b4d24769d
記事より、
「1つでも覚えておいてくれたら、何かあったときに助かるかもしれない」。そんな思いを込め、阪神大震災で生き埋めとなった体験を語り続ける夫婦がいる。神戸市東灘区の荻野恵三さん(80)と君子さん(80)。倒壊した自宅の下敷きとなった2人は、何とか生きたいという懸命の行動に幸運も重なり、7時間後に助け出された。そのときの教訓を小中学生らに伝え始めて20年。子供たちが次代に受け継いでくれると信じて、語り続ける。

平成7年1月17日午前5時46分、築20年の2階建て住宅を震度7の揺れが襲った。1階の居間で寝ていた2人の上に天井が崩れ落ちてきた。

運が良かったのは、こたつで寝ていたこと。机が下半身を守り、上半身を覆っていた布団がクッション代わりとなり、けがはなかった。しかし、天井の重みでこたつの足が折れ、30センチほどの隙間に挟まれて身動きができなくなった。外の人の声やヘリコプターの音はうるさいほど聞こえるのに、「助けて」と叫ぶ声は一向に外に届かなかった。

声を出すと、ほこりが舞って口に入り、苦しさで気力が奪われていく。恵三さんは助けを呼ぼうとする君子さんを制し、「気持ちを強く持つしかない」と耐えることを選んだ。

やがてガスのにおいがしてきた。「人生、ここで終わりなのかもしれない」。死をも覚悟し始めたころ、自力で逃げ出していた息子が「お父さん、お母さん」と捜す声が聞こえた。

「助けて」。今度こそと叫んでもやはり届かない。何とか自分たちがここで生きていることを伝えなければ。一か八かの思いで、恵三さんがこたつの天板を蹴ると、「コンコン」という音が外に響いた。大工の隣人をはじめ近所の人が集まり、天井板を切って2人を救出。地震発生から7時間がたっていた。

震災の後、君子さんは恐怖心から1階で眠ることができなくなってしまった。膝が悪くなった今でも階段を上がって寝ている。

ただ、震災が残したものは悪いことばかりではない。まず、災害への備えを欠かさなくなった。2階には靴を2足と懐中電灯や簡易トイレ、常備薬などを入れた非常用持ち出し袋を置いてある。家具は倒れないよう固定し、ガラスが飛び散らないようドアや窓に、飛散防止フィルムを貼るようにした。

もう一つ、この体験を次の災害に生かしていこうと考えるようにもなった。近所では亡くなった人もおり、「私たちは運良く命をいただいた」と君子さん。「自らの経験を伝えることで誰かの役に立ちたい」と、平成15年から震災の教訓を伝える「人と防災未来センター」(神戸市)の語り部活動を始めた。

さらに、夫婦で神戸の小中学校をはじめ、東京や九州など全国各地を回り、講演会で備えの大切さを訴えてきた。

「人の声よりも、ものの振動のほうが外に伝わります。もし生き埋めになってしまったら声を出すよりも、たたいたり蹴ったりするといいですよ」「家具止めをつけたり、ガラスの飛散防止フィルムを貼ったりしてください」

命の危機に直面した2人の話は、人々の心に響く。講演を聞いた小中学生からは、たくさんのお礼の手紙が届き、君子さんは丁寧に保管している。
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