2階に着目して能登半島地震関係の記事を調べてみた

令和6年能登半島地震。
キーワードは2階。
大地震の現場で何が起きているのか、Googleで検索してみた。

Yahoo!より、
家屋倒壊の輪島「おばあちゃんが中に…」 能登半島地震で大き横揺れ、着の身着のまま避難
1/1(月) 22:31配信
産経新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed5bd074cdd8dd5297885c24fe8716040051df2a

能登地方を震源とする地震で、ビルや家屋の倒壊が相次いだ石川県輪島市では、住民らは混乱し途方に暮れた。

石川県志賀町で飲食店を経営する50代男性は最初の地震発生時には2階の住居部分にいた。能登地方では最近地震が頻発しており、緊急地震速報に「またか」と思ったという。だが、次に大きな地震があった。「家がつぶれるんじゃないか」と感じたという。

周辺では、道路の地割れがひどく、余震などを恐れ、車の中に避難している。「被害がどこまで広がっているのか分からない」と話した。

→この記事からは、2階にいたために大きく揺れたが大丈夫だったことが分かる。ただし木造なのかどうかは不明。


北國新聞より、
【能登半島地震】がれきの下の父、握る手次第に冷たく 輪島救助追いつかず 本紙記者ルポ
2024/1/2 19:10
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https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1280061

 がれきと化した家の下に、大切な父が、妻がいる。でも、何もできない。「全然、救助が来ん」。大地震から一夜明けた2日、最も被害の大きかった輪島市中心部を歩いて見えたのは、変わり果てた町の光景と、愛する家族を突然奪われ、涙も出ずにうつろな表情を浮かべる人々だった。現実を受け入れられず、ぼうぜんと立ち尽くすその姿に、取材するわれわれも言葉を失った。(坂内良明、中出一嗣)

  ●顔見て、手握れども 河井町

 2日午後、輪島市河井町の全壊の住宅で、警察救助隊の作業が進む。実家に帰省中の竹本雪枝さん(51)=金沢市=が成り行きを見守っていた。

 1日、大地震が起きた時、竹本さんと夫、娘、父の谷内良正さん(88)が実家の居間にいた。経験したことのない揺れだった。「どうしよう」と慌てふためく間に、2階が落ちてきた。4人は生き埋めになった。

 たまたま中庭近くにいた竹本さんら3人は、なんとか屋外へ脱け出した。外へ出たとたん「津波だ、逃げろ」と叫び声が聞こえた。足腰が弱く、逃げ遅れた父が心配だったが、はだしのまま3人は高台を目指した。

 大津波の危険が去った夜、実家へ駆け戻ると、がれきの下に父の顔が見えた。「じいちゃん」と呼び掛けると、良正さんは「おお」と答えた。だが自力でがれきをどかすのは到底不可能だった。救助を求める電話は通じず、声はしだいに弱まって、やがて握る手が冷たくなった。

  ●119の気力すらなく 鳳至町

 「妻が下敷きになっとる」。2日正午すぎ、鳳至町上町では、森下政則さん(84)が1階がぺしゃんこになった自宅の前で、ぼんやりと立っていた。

 消防や警察に救助を要請したか。そう尋ねると、首を横に振り、森下さんは「しとらん。もう時間がたっとるし、ダメかもしれん。あんたに任せる」と元気なく答えた。

 地震発生時、森下さんは1階の居間、妻の輝子さん(80)は隣の台所で夕飯の支度をしていた。自身も右足が挟まれて身動きができなくなり、約4時間後にはい出したという。

 森下さんに代わり、119番通報していると、自衛隊が到着し、捜索が始まった。森下さんも2階の窓から家に入り、隊員と一緒に何度も「聞こえるか」と声を振り絞った。返事はない。約30分後、天井に上半身が挟まれ、横たわるエプロン姿の女性が見つかった。

 人力では持ち上げられず、レスキュー隊の到着を待つことに。しかし1時間過ぎても来ず、森下さんがあらためて119番通報すると、「救助要請が多すぎて、今は呼び掛けに応じる人から優先して対応しています。ご理解ください」と言われ、電話は切れた。

 「手の届く、目の前におるのに、どうしてやることもできん」。目を真っ赤にし、森下さんは痛めた足を引きずりながら避難所に向かった。

 古い木造家屋が多い鳳至町では、森下さんの家のように住宅の全壊が相次いだ。生き埋めになった人が他にもいたという。避難所の鳳至小体育館に身を寄せた40代女性は「逃げる際に助けを求められたが、何もできなかった。申し訳なくて、申し訳なくて」と涙ながらに振り返った。

→木造住宅の大地震での被害で重要なキーワドが出てくる。
 2階が落ちてきた
 1階がぺしゃんこになった
 そして、
 古い木造家屋が多い鳳至町では、森下さんの家のように住宅の全壊が相次いだ。生き埋めになった人が他にもいたという。

これが木造住宅、耐震性の低い古い住宅の現実。
いかに1階が危ないか、大地震時に避難することが難しいか分かる。
こうしたライブ感のある記事に感謝したい。

北國新聞より、
【能登半島地震】背丈ほどの津波、住宅流され火災も 能登町・白丸 本紙記者ルポ
社会
2024/1/3 08:49
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https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1280437

 大量の木材が道路を埋め尽くし、住宅は白煙を上げていた。2日午前に入った能登町白丸では、津波で住宅が流され、未明から火災が発生。自宅の様子を確認しようと高台の避難所から住民が続々と戻ってきていたが、跡形もなくなった家を目にし「ほんとに津波が来るなんて」「これからどうなるんや」とぼうぜんとした表情を見せた。(社会部・山科耀)

 住宅の2階部分が津波に流され、基礎だけになった会社員の女性(29)は「何がどうなったんか全く分からん。今は何も考えたくない」と話した。30年以上住んだ住宅に背丈ほどの波が押し寄せた大形格さん(62)は「こんなでかいもんが来るなんて想像もしとらなんだ」とこぼした。

→これは津波があった地域での話。記事からだけではわかりかねるが、住宅の2階部分が津波に流され、というのは、おそらく、地震で1階がぺしゃんこになった後に津波が来て、2階部分が津波で移動させられたということだと思われる。


読売新聞オンラインより、
がれきから冷たくなった娘2人、崩れ落ちた家の前で立ち尽くす男性…地震と津波に襲われた輪島
2024/01/03 01:09
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240102-OYT1T50337/

 能登半島を巨大な揺れが襲ってから一夜明けた2日、甚大な被害が明らかになってきた。歴史ある朝市で知られる石川県輪島市の中心部では火災で約200棟が全焼し、珠洲市などの沿岸部は津波で集落が流された。住民らは家族や知人の無事を祈りつつ、変わり果てた古里の姿に言葉を失った。(上万俊弥、大井雅之)

 輪島市の建設業の男性(70)は、崩れ落ちた木造2階の自宅前で2日夕、ぼう然と立ち尽くしていた。手には、冷たくなって見つかった娘2人の腕の感触が、残っていた。80歳代の義母の安否は分からないままだ。

 久々の家族水入らずの元日だった。東京都内のデパートで働いていた次女(40)は例年、年末年始は仕事だったが、昨春に転職。金沢市に住む長女(43)と帰省した。

 1日午後4時過ぎ、2階でテレビを見ていた男性は揺れを感じ、姉妹がいる1階に下りた。こたつにいた2人に「地震だ」と叫んだ時、再び強い揺れが。「ドーン」という音と衝撃を感じ、自宅が崩れた。

 男性が自力ではい出ると、下敷きになった娘の腕が見え、うめき声も聞こえた。「大丈夫か」と必死にさすったが、どんどん冷たくなっていった。「津波が来る。逃げろ」と近隣住民に言われ、高台に向かわざるを得なかった。

 2日朝、がれきの中から引きずり出した2人の顔を直視できなかった。「痛かったろう、つらかったろう」。男性は震える手で目頭を押さえた。
「大切な母、何とか見つかって」

→男性は2階に、娘二人は1階にいた。そこに大地震が発生して運命が別れた。地震だと叫ぶがすぐに衝撃、自宅が倒れた、というのは1階がぺしゃんこになったということだ。

 珠洲市の沿岸部では、強い揺れで多くの民家が倒壊し、さらに津波が襲った。

 同市宝立町鵜飼の土木作業員の男性(53)は自宅にいた70歳代の母親の安否が確認できないでいる。

 元日は母の作った雑煮を食べ、2人で1階の茶の間でくつろいでいた時に強い揺れに見舞われた。「ちょっと外を見てきて」と言われ、屋外に出るとさらに大きな揺れが襲い、2階部分が1階に沈んだ。
 「大丈夫か?」。懸命に叫んでも母から反応はない。消防団員から「津波が来るぞ。避難してくれ」と呼び掛けられ、後ろ髪を引かれる思いで避難所に向かった。

→強い揺れにはなんとか耐えた木造住宅もさらに地震があり、2階部分が1階に沈んだ、とあり、やはり1階がぺしゃんこになったということだ。


 同市宝立町春日野の飲食店経営の男性(56)は津波にのまれた自宅の2階に逃れ、90歳代の祖母と70歳代の母と一晩を過ごした。

 親戚の電話で大津波警報が出ていることを知った。しばらくすると「ゴオオオ」という音がした。カーテンを開けると、波が押し寄せているのが見え、瞬く間に腰の辺りまで水位が上がった。近所の住宅から火の手も上がり、一睡もできないまま夜を明かした。

→住宅の2階にいたことで、大地震、津波に遭うも命が助かったということだ。

朝日新聞DIGITALより、
親族と連絡つかない…「壊滅的」状況、農業ハウスで寒さしのぐ人々も
能登半島地震
2024年1月3日 9時24分
https://www.asahi.com/articles/ASS126SC0S12PISC015.html
記事より、
 能登半島地震の発生から一夜明け、震源に近い北陸3県の被害状況が少しずつ明らかになってきたが、全容はまだつかめていない。能登半島の首長らは「壊滅的だ」と口をそろえた。

 2日午前、道路の亀裂をよけながら記者が石川県輪島市門前町浦上地区に近づくと、多くの家屋が傾いたりつぶれたりしていた。

 富山県の会社で働く男性(41)は、浦上地区の実家に12月29日に帰省。発災時は母や妹ら計6人で居間にいた。けがはなかったが、2階は崩れ落ち、居間を除く全ての部屋が壊れた。気がかりは電話がつながらない妹の夫と母方の親族の安否だ。「一刻も早く無事を確認したい」と話した。

 「12名下じきの可能性」「下じきになって5時間経過」。同市役所のホワイトボードは、緊迫した状況を示す書き込みで埋まっていた。

→2階は崩れ落ち、居間を除く全ての部屋が壊れたとある。怪我なかったのはよかった。また、12名下じき下敷きになって5時間経過、というホワイトボードに書かれた言葉も、1階がぺしゃんこになって、その下に人がいて助けを待っているという状況を示している。

中国新聞より、
【能登半島地震・被災者の証言】自宅倒壊「トイレの壁の下敷きに」 何とか家族で引っ張り出した
2024年1月2日 13時18分 (1月2日 22時47分更新)
https://www.chunichi.co.jp/article/831161

 宝立町とは別の珠洲市大谷町の中谷金一さん(84)は、本紙の電話取材に「もう一瞬の出来事でした」と声を震わせた。1回目のやや強い揺れで避難用の自家用車を車庫から出そうと、外に出た次の瞬間。非常に強い横揺れを感じ、「ガガガガガ」と家がきしむごう音と同時に、家族3人がいた木造2階建ての自宅が崩れ落ちた。
 2階にいたはずの息子らは、地面に崩れたがれきから自力で脱出。だが、妻の名を呼んでも返事がなく、携帯に電話するとつながった。「トイレの壁の下敷きになってる」と妻の声。場所がわかると息子と協力してがれきをどかし、なんとか引っ張り出した。家族にほぼけがはなく、妻も幸い足のかすり傷で済んだ。

→2階にいた息子たちは木造2階建て住宅が崩れ落ちたが無事だった。下敷きになったのは1階の妻。トイレの壁に接していたのだろうが、結局、2階が1階がぺしゃんこになった結果としての下敷きということだろう。かすり傷で済んでよかった。

NHKより、
【被害 1日詳細】石川 七尾で2人心肺停止 輪島 ビル倒壊の通報
2024年1月1日 23時52分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240101/k10014305271000.html

能登地方で1日、震度7の揺れを観測する地震が起き、警察庁によりますと、石川県七尾市で2人が心肺停止になっているということです。また林官房長官は、緊急の記者会見で「建物倒壊などによる生き埋めが6件、発生をしているという報告を受けている」と述べました。
石川県輪島市では「ビルが倒壊して隣の建物を押しつぶし、そこにいた2人が逃げ遅れて取り残されている」という通報があったということです。

NHKが各地の自治体や病院などに取材したところ、1日午後11時現在、石川県、新潟県、福井県、富山県、岐阜県の5つの県で複数の人がけがをしているほか、倒壊した家屋に逃げ遅れた住民が取り残されているという情報もあるということです。

長いのでピックアップしていくと、
・倒壊した家屋の中から救助された女性→心肺停止
・輪島市では、「家屋が倒壊した」という通報も50件以上寄せられ・・・複数で逃げ遅れた住民が取り残されているという情報があり←逃げ遅れは一般的な言葉として使われているとは思うのだが、大地震では立ってられないほどなので普通は逃げられないので適切な表現とは思えない。
・輪島市と珠洲市、穴水町、能登町を管轄する奥能登広域圏事務組合消防本部によりますと、管内では、家屋が倒壊したという通報や、倒壊した家屋の下に逃げ遅れた住民が取り残されているとして救助を求める通報が相次いでいる
・志賀町で倒壊した住宅に高齢の男性が閉じ込められているという情報→これも2階が上から落ちてきて下敷きになっていると同様だろう。
・羽咋市の消防によりますと、今回の地震で住宅に閉じ込められていた高齢の男性を1日午後8時40分ごろに救助したということです。消防によりますと、男性は大けがをしているとみられる
・震度6強の揺れを観測した珠洲市では、倒壊した家屋に人が閉じ込められているという通報が相次いで寄せられている
・震度6強を観測した輪島市の職員によりますと、1日午後5時半現在、住宅が倒壊しているといった情報
・石川県の七尾警察署によりますと、1日午後5時50分ごろまでに▽土砂崩れや▽家屋が倒壊したという通報がいずれも数件、寄せられた
・震度6強を観測した石川県珠洲市の珠洲市役所によりますと、現在、職員が被害の確認にあたっていて家屋や電柱などの倒壊が複数確認されている
・石川県かほく市消防本部によりますと、かほく市内で「家が半壊し、中に閉じ込められていて外に出られない」という通報が1件
ちょっと番外編だが、
・富山市ではパチンコ店の天井が落下して8人がけがをし、このうち、2人が重傷

→今回の大地震が発生した、特に震度の大きい(マグニチュードの大きい)地域での被害の様子は、木造2階建ての1階がぺしゃんこになることで人命に関わる大きな被害を引き起こしていることが理解できるだろう。

これだけの事実がある中で、
木造住宅において、2階で寝る、2階で過ごす
が常識でない日本。
もっと周知をしなければならないと今回も思います。
SoftStoryBuilding.png

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