2007年の能登半島地震の復興を振り返る

2007年に今回大地震があった地域で同様に大地震があった。
能登半島地震と命名された。過去を振り返ることは重要。
ポイントは、平成19年3月25日9時41分という日時だろう。
今回は、令和 6 年 1 月 1 日 16時6分。
両者の日時の違いで、今回は前回より圧倒的に人が家の中にいた、ということだろう。

内閣府のページは以下。
https://www.bousai.go.jp/kaigirep/houkokusho/hukkousesaku/saigaitaiou/output_html_1/case200701.html

これから、当時の地震の概要は以下のとおり。

(1)被害の概要
・平成19年3月25日9時41分、能登半島沖の深さ11kmでマグニチュード6.9の地震が発生し、石川県七尾市、輪島市、穴水町で震度6強を観測した。気象庁は、この地震について、「平成19年(2007年)能登半島地震」と命名した。
・この地震により、死者1名、負傷者336名、住家全壊609棟、住家半壊1,368棟、住家一部破損12,326棟の被害が発生した。土砂災害は、天然ダム3件、地すべり10件、がけ崩れ51件が発生した。能登有料道路の被害も甚大で、能登半島では、風評被害とも相俟って観光面に大きな打撃を生じた。

また、復興に際しても工夫がある取り組みがなされている。

【20070104】住宅再建支援(石川県)

・被災者への居住確保に関する意向調査(平成20年12月末現在)の結果、8割を超える世帯(約2,000世帯)が自力での再建を希望していることが明らかとなった。そこで石川県では、国の被災者生活再建支援制度を補完するために独自の被災者生活再建支援制度を創設した。
・さらに、能登ふるさと住まい・まちづくり支援事業として、耐震・耐雪、バリアフリー、景観配慮、県産材活用など、災害に強く、安全で、地域景観の向上や地産地消に寄与する一定の基準を満たす住宅を建設・購入・補修する場合、全壊世帯で上限200万円を補助する制度も準備された。そのほか、地震により柱・梁等が傾斜した住宅をワイヤーによる牽引、揚家等により正常な状態に修復する「建ておこし」への支援も準備されている。

過疎の状況は変わらない。
2007年の地震では1人しか死者が出なかったのだが、今回は約100人規模になるのではないかと思われる。
復興に際しては、再建に際して、より良い復興(ビルド・バック・ベター)を期待したい。
群発地震があるエリアでは、これを実現するのは相当な困難があるのは事実だが。
免震構造.gif

なお、以下が、
「平成19年能登半島地震災害記録誌」


復興については、以下。

https://www.pref.ishikawa.lg.jp/bousai/bousai_g/notohanto_eq/kirokushi/documents/honpen8.pdf

住宅の復興として、以下のような取り組み、これはより良き復興(ビルド・バック・ベター)の取り組みがなされたもので、住宅の復旧について性能向上改修は一般的ではなかったところ、住宅の性能向上改修がされた先進的なものだった。これらは、基本的には、今は通常制度として用意されているので、基金などが適切に設けられれば、今回の復興にも活用できるだろう。
能登半島地震復興基金を活用した住宅再建支援制度
 能登ふるさと住まい・まちづくり支援事業などの助成制度では、住宅を建設する場合や補修する際に、「耐震・耐雪」「バリアフリー」「景観配慮」「県産材活用」「建ておこし」などの一定の条件を満たした場合、最大 200 万円を助成することとした。

なお、特に、当時の新聞記事が参考になる。
資料編2

https://www.pref.ishikawa.lg.jp/bousai/bousai_g/notohanto_eq/kirokushi/documents/shiryou2.pdf


また、能登半島地震の検証結果を踏まて今後推進すべき施策大綱も定められている。

https://www.pref.ishikawa.lg.jp/bousai/bousai_g/notoeq_sesakutaikou/documents/notoeq_sesakutaikou.pdf

において、避難所対策として、

ビューサンセット、能登つるぎぢ荘、キャッスル真名井などの宿泊施設の活用
がなされたことが取り上げられている。

なお、重点推進施策として挙げられている最初のものは、以下である。

① 重要な施設や個人住宅の耐震化の推進
・防災拠点施設の耐震化 ・公共インフラ・ライフラインの耐震化 ・民間住宅の耐震化 など

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