応急修理と耐震改修を同時にできないか?

地震後に、応急修理という仕組みがある。
これは、全壊とされたとしても多少直せば住める住宅を応急的に修理することで、生活環境の確保の困難な避難所や応急仮設住宅(応急住宅)の供給戸数を減らそうというものだ。
今回の令和6年能登半島地震では70万円の補助が出る。
一方で、耐震改修の補助金というものもある。輪島市は150万円、珠洲市は200万円。
以下が関連部局。

https://www.city.wajima.ishikawa.jp/categories/soshiki/kensetsu/machidukuri/

これは通常は被災前に活用して地震時に命を守るためのものだが、被災した住宅についても活用が可能。
これを組み合わせて復旧を図ることが、特に地震災害では重要だ。
なぜなら、今回のように震度6強を上回るような大地震の場合は、その後に同程度の地震が近いうちに発生する可能性が高いからだ。
従って、少し直して、ということでは、家に戻って次の地震で2階が上から落ちてきてぺしゃんこになり、1階で寝ていたりすると命を落とすことになりかねない。
昔の応急のイメージならそうしたことも仕方ない、とされたかもしれないが、今回は特に、奥能登で群発地震があってから、大地震を経験しているということもあり、また、実際に地震も継続して発生している。
課題としては、耐震改修補助は、
診断 →耐震補強設計 →耐震改修工事
というステップが必要なため、それぞれの段階で時間がかかること。
そもそも、木造住宅の耐震改修ができる設計事務所、業者が少ないこと。
が挙げられる。
さらに制度的な面からは応急修理は自治体が修理をすることになっている。
ということだ。
できれば、応急修理と耐震改修を一緒に実施することとして、通常の耐震改修補助のように設計は設計事務所に任せられるようにし、さらに、診断から改修までのチェックを全国的な組織で支援をすること。
安全な住宅として、今後の災害でも命は落とさないようにしたい。
少しの工夫で可能だろう。

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