建築学会の「関東大震災100周年日本建築学会提言日本の建築・まち・地域の新常識」が公表されています。

建築学会の「関東大震災100周年日本建築学会提言日本の建築・まち・地域の新常識」が公表されています。
リンクは以下、
https://www.aij.or.jp/jpn/databox/2024/kanto100th240510.pdf
ここでは、優良化更新なる言葉が使われている。
この意味は、建築物や施設を維持管理する際に、よりよくなるように更新すること。
意味としては、仙台枠組みで示された、ビルド・バック・ベターと同じ。
残念なのはいずれも具体性に乏しい表現が並ぶこと。

作り手の新常識とあるが、
ここには、地震に関しては、

大地震後も無傷で住み続けられ、社会的損失を生じない建築が標準になるようにしましょう。

とある。
特に建物、住宅については、

耐震基準を満たすこと: 最新の耐震基準以上のものとして新築、改修をすること。強固な基礎工事、耐震壁を設けることも含む。
継続的なメンテナンス: 定期的な点検とメンテナンスを行い、建物の耐震性能を保つこと。

が重要だが、せめて、耐震性を確保することで、などと具体的に書いてあると、改めて重要性が認識されるのではないかと感じる。

本文のなかには耐震構造について触れている。しかし、事前の対策に言及はしているが、災害を受けた後には、再度災害を受けないレベルの耐震性を確保しようとは明確に書かれていない。

もちろん、事前復興の考え方で災害に備え、速やかに平時の生活に戻れる体制を準備しましょう とも書かれている。
 が、災害後の住宅の改修の際に耐震改修を行い耐震性を確保するという表現はない。

そして、何より、
「2階で寝よう!」
に関連することがないのが大変残念だ。

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