しかし、圧死といわれてもピンとこない人も多いのではないだろうか?
以下のNHKのWEBに興味深い記事があったので紹介。
徳島大学医歯薬学研究部法医学分野・西村明儒教授(63)は、阪神・淡路大震災発生時、兵庫県の常勤監察医として神戸でおよそ240体の遺体の検死
という経歴の方。
そして、以下が死因についての描写、
西村教授
停電して真っ暗でしたから、大きめの懐中電灯なんかで光をとって調べさせてもらった。ただほとんどの人が家がつぶれてその下敷きになっていますから、胸やお腹に家の柱や梁(はり)が乗ってきて、呼吸ができなくなっているんですね。これを外傷性窒息といいます。
胸部あるいは胸腹部の圧迫による窒息死という表現になりますが、9割の方はそういうような亡くなり方をされているので、一目見たら死因は分かります。
これが真実なのだ。
耐震性の不十分な古い木造住宅が大地震で倒壊するときには、家の梁や柱が胸やお腹の上に乗って呼吸ができなくなる、ということ。
家に押しつぶされるというのは、具体的にはこういうことなのだ。
これが分かると、いかに耐震性のない古い木造住宅は危険か、ということが分かる。
また、実際にはその場所も問題。
まず1階で寝ていて亡くなったはずだ。
なぜなら2階に寝ていれば、上から落ちてくる柱などがあったとしても重さは1階に寝ていた場合と桁違いだから。
また、通常、古い耐震性の不十分な2階建ての木造住宅でも1階はぺしゃんこになっても2階まではそうそうペシャンコにはならない。
以下の記事では耐震化しかない、ということを訴えており、それはそうだが、次善の策、また、耐震化の工事をするまでの間の対策として2階で寝ることを推奨したい。
耐震化が進まないと嘆いているだけでは何も変わらない。
お金もかからない2階で寝るということを進める中で、それなら耐震化してもいいかもとなることを期待している。
NHKより、
徳島WEB特集 阪神・淡路大震災から30年 徳島大学に聞く巨大地震に備えるべきこと
阪神・淡路大震災から30年 徳島大学に聞く巨大地震に備えるべきこと
2025年1月30日
https://www.nhk.or.jp/tokushima/lreport/articles/300/209/47/
圧死のイメージ。

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